これは「same_dir.txt」です。 同じサーバーの同じディレクトリに置かれています。 以下は無関係の文章です。 表示テストとして載せただけなので内容は気にしないでください。  手近な食堂に入るあたし達。 冬子:「何でも食べてね」 夏美:「じゃ、遠慮なく」  本当に遠慮なく注文して一息つく。 冬子:「篠田君、あの、いいかな」  冬子が遠慮がちに口を開く。 和年:「ん、何? ごめん」  はっとして笑顔を作る和年。何だかなあ。  冬子は続ける。 冬子:「色々あるのは分かるけど、よくないよ」 和年:「すまん、むっつりしちゃって。手伝いに来てるのに」 冬子:「いや、そういうことじゃなくて…」  更に続ける。 冬子:「あまり思いつめないほうがいいってこと」 和年:「……」 冬子:「自分の人生、壊す事になる」 和年:「うん…そうだな…」  沈黙が訪れる。 夏美:「あの…おじいちゃんはあの山の事、どう言ってるの?」  重い雰囲気に耐え切れず口をはさむあたし。  毎年夏に集まっている山小屋の事だ。 和年:「じいさんは売らないって言ってるよ」 夏美:「ふうん」 和年:「俺も…同感だけどね」 夏美:「そう…」  この頃の和年とは話し辛い。気を使う。 冬子:「ところで…」  再び冬子が問いかける。 冬子:「千春とは上手くいってるの?」 和年:「ん? ああ、いってるよ?」  以外、という顔で答える和年。  冬子がこんな事聞くなんて珍しい。 冬子:「…じゃあ、いい」  少し考えた風で話を終わらせる冬子。  また何か含んでる。冬子、はっきり言ってよ。  でも、この雰囲気では突っ込めないあたしだった。   (『想い出の眠る場所』より)